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十二単から生まれた「伊達衿」

和装のお式の準備では半衿の縫い付けや、お小物一つ一つを細かく検品します。

その中の一つ、みなさんは伊達衿の由来や役目をご存知ですか?

伊達衿の作りを見ていて気になったので調べてみました。

別名『重ね衿』といいます。

本来、伊達衿とは着物を重ね着しているように見せかけるために

着物の衿の下に付ける衿です。

『伊達』とは、派手な行動や服装で飾ること。好みが粋であるさま。

伊達政宗の家臣が華美な服装で人目をひいたことからという説が有名だそうです。

 

平安時代、実際に何枚も着物を重ね着して色鮮やかに見せる、

今でも有名な十二単がありました。

重さ20㎏!

着物の数も重さもそう簡単に着ることはできません。

そこで、伊達衿を糸やピンで着物の衿につけることで

着物を重ね着しているように、色鮮やかに見せるようになりました。

 

伊達衿は着ている方の表情をさらに美しく彩ってくれます。

当時のおしゃれの個性を出すポイントだったのかもしれませんね。

着物の色合いや組み合わせは洋装では表せられない表情があります。

伊達衿ひとつでシックになったり、華やかになったりと、色調の奥深さを感じます。

繊細なお衣裳に触れられるこのお仕事は日々発見が生まれます。

歴史や作り手のことを知ってさらに丁寧なお手入れをと力が入ります。

 

そんな想いも込めて、

クチュリエールの手仕事はやさしく丁寧にをいつも心がけています。